テスラは世界中のアーチストやクリエーターを刺激しつづけており、その名前はあらゆるジャンル、メディアに登場しています。ここではそんなテスラとメディアの関係を思いつくまま、気づいたときに紹介していきます。 不定期更新ですが、できるかぎり新しい情報を取り入れていきたいと思っています。皆様もどこかでテスラを発見されましたら、ぜひ、情報をお寄せください。 |
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◎高効率スイッチング回路「テスラ・コンバータ」登場! 2002.12.8 「トランジスタ技術」12月号に「高効率スイッチング回路「テスラ・コンバータ」誕生」と題する記事が掲載されています。発明者はテスラと同じユーゴスラヴィア出身のスロボダン・チューク博士で、大先輩に敬意を表してその名を冠したとのことです。 スイッチング電源とは交流・直流電源から、安定した直流電流を得るための電源の一種で、パソコン、OA機器、家電製品など、さまざまな用途に利用されています。テスラ・コンバータは新しい回路技術とトランス構造の採用によりその効率を大幅に改善、95%以上という高効率を実現しました。その結果、放熱が減って高価なヒートシンクも不要になったとのことです。 今年4月に開催されたスイッチング電源システム展に、ライセンス供与を受けたイーター電機工業鰍ェ製品を出品し、注目されました。 残念ながらわたしは回路図を見ても理解できませんが、スイッチング電源としてはかなり画期的な製品のようです。興味のある方は雑誌記事をお読み下さい。 貴重な情報を提供いただいた篠原博さん、ISOYANさん。どうもありがとうございました。 ◎江渡浩一郎氏「インターネット物理モデル」のテスラ―バベッジ的想像力 2002.11.6 ヤフオクで知り合った慶応大学の江渡浩一郎さんより、テスラとチャールズ・バベッジの想像力にインスパイアされたアートワークについて紹介いただきました。ホームページをご覧いただければわかる通り、とても刺激的で、すばらしいお仕事です。 まるで、時空を超えてテスラコイルとディファレンス・エンジンが共鳴しているようではないですか。はじめて写真を見たときは、背筋が寒くなるような感動を覚えました。 考えてみれば、バベッジの計算機械の夢と、テスラの世界システムの夢が現代のインターネットに結実したともいえるわけで、江渡さんのモデルはインターネットの夢の原型(元型)であり、現代テクノロジーの原型でもあるでしょう。 テスラ−バベッジ的想像力の彼方に、技術的風景の起源を探求する江渡さんのお仕事にこれからも注目していきたいと思います。 http://eto.com/2001/PhysicalInternet/ ◎医療メーカーのアールエフ社(長野)、無線電力で動く「超小型胃カメラ」開発 2002.8.15 錠剤のように飲めば、胃腸などを通り抜けながら内部を撮影してくれる。そんなSFのような超小型カメラを医療用カメラメーカーのアールエフ社(長野)が開発しました。「NORIKA3」と呼ばれるこのカメラの大きさは直径1センチ、長さは2.3センチと指先ほど。この中に超小型CCDカメラが搭載されていて、1秒間に30枚の画像を体内から送信します。 電池は使わず、電力は体外からマイクロ波で供給。カプセルの位置などは微弱な磁気を使って調整されるということです。 今年五月イスラエルのギブンイメージング社が同様のカプセルカメラを発表しましたが、電池内の化学物質が人体に与える影響、1秒に2枚の静止画像しか撮影できないこと、電池の寿命など多くの問題点が指摘されました。バッテリーレスの「NORIKA3」ならこうした問題を一挙に解決できます。 世界中の医療機関が、「治験に協力を惜しまない」と続々と参加表明をしており、数か国の医科大学などとともに今春から臨床試験にはいっています。実用のあかつきには1個1万円以下にできる見込みとのことです。 無線電力技術、無線操縦技術に加えて、姿勢制御に回転磁界の原理も応用したこのカメラは、テスラテクノロジーの精華ともいえます。詳細はアールエフ社のホームページなどでご覧ください。 http://www.rfnorika.com/index1.html ◎テスラの伝記映画、鬼才ケン・ラッセルの手で製作準備進む! 2002.7.17 イギリス映画界の鬼才ケン・ラッセルがテスラの伝記映画を製作準備中とのこと。タイトルは「キャサリンとテスラ Tesla & Katharine」。 キャサリンとは親友の雑誌編集者ロバート・アンダーウッド・ジョンソンの妻で、テスラの数少ない女友達です。内容は、このキャサリンとテスラが1890年代にかわした書簡をもとに構成したラブロマンスだそうです。脚本はリリヤナ・コジッチ・ボクダノヴィッチとカタリナ・ボグダノヴィッチ。名前からするとユーゴ人のようです。 テスラの伝記映画といえば、これまでゼメキスやスピルバーグの名が上がってきましたが、その後、企画は動いていないようです。今度こそ実現してくれるとうれしいのですが。詳細はまだ不明ですが、今後わかり次第本欄でお知らせしていきたいと思います。 ◎映画監督クレーグ・ボールドウィンの「スペクトルの幽霊」の紹介 2002.7.17 少し古い情報になりますが、映画監督クレーグ・ボールドウィンが1999年に製作した映画「Spectres of the Spectrum」(スペクトルの幽霊)はテスラの電気的な夢をイメージの核とした実験的な映像作品とのことです。まだ実物は見ていませんが、フリーライターのマーシー・フリードマンによる紹介を読むと、なかなか興味深い作品のようです。 主人公のブーブーは、反体制的なハッカーや無線海賊が活躍する近未来からタイムトラベルしてきた自由の戦士。彼女の住む近未来では1000チャンネル、ワイド画面、広帯域放送などが実現していたが、それらは悪の国際機関「NEO」に支配されていた。自由を求めて闘うブーブーたちはその世界のルーツを探求すべく現代にやってきたのである。 NEOに妨害されながらも、ブーブーは50年代のテレビ番組の中に、電気を通じて自由になるというテスラの夢を実現するための秘密のカギを発見する・・・・・・。 見捨てられたハリウッド映画の映像をドキュメンタリー風に組み合わせた実験作品とので、今のところ未入手ですが、入手しだいまた紹介します。 下記のサイトで、その一部を視ることができます。 http://www.othercinema.com/sosframe.html ◎蘇る『テスラコイル』の放電アート、真夏のイベント会場を飾る! 2002.7.17 去る6月19日、東京・北池袋のクラブ『gog』で「オメガスパークジェネレーター」と名付けられたテスラコイルの放電イベントが開催されました。 主催したのはオメガポイントという会社で、実際に製作したのはサイエンスジャーナリストの薬試寺美津秀さん。実験の狙いは大型テスラコイルをコンサートやイベントなどの特殊効果に利用しようというもので、昨年夏の『TUBE』のコンサートでもすでに実演されとのこと。ただし、この時の装置は薬試寺さんの製作ではなく、アメリカの特殊効果会社からの借りものでした。 それに対して今回の装置は、薬試寺さんが約3ヵ月かけて製作した完全な手作り品。家庭用の100V電源で約1万5000Vの放電を起こせるという。製作費は約40万円。 以前からテスラコイルに興味を持っていた薬試寺さんは、インターネットで海外の文献を読み漁り、小型の装置から始めてここまでたどりついたそうです。 これまでのテスラコイル製作者は、神秘的な装置として喧伝することが多かったのですが、薬試寺さんの場合は、オリジナルのパフォーマンス性をそのまま認めて、現代に活かそうとする点が素敵です。「今後はもっと大型のものを作り上げ、実用化を進めたい」と張り切っているそうだから、いろいろなイベントやコンサートでスペクタクルな放電アートを楽しめるかもしれません。 (ASCII24.COMニュース/トピックス「巨大『テスラコイル』が出現 池袋の夜にイナヅマが走る」から) ※それはそうと、テスラコイルと『TUBE』の組み合わせというのは意外でした。平沢進さんや大槻ケンヂさんならわかるんですが。 「夏はテスラコイルの季節」――なんてね。 ◎三菱電機、マイクロ波送電技術で「バッテリーレス社会」を構想。 ついに世界システム誕生か! 2002.2.18 三菱電機は巨大な太陽電池パネルを備えた衛星から受け取るマイクロ波を電気エネルギーに転換し、携帯電話などを駆動する「バッテリーレス社会」のビジネス構想を明らかにした。今後10年で2兆円以上の市場を創出できると試算しており、官民に働きかけて実現を目指す。 太陽電池パネルを備えた巨大な衛星を打ち上げて地上にマイクロ波を送り電力に変換する「宇宙太陽光発電システム」は究極のクリーンエネルギーといわれ、経済産業省や宇宙開発事業団(NASDA)のほか、米航空宇宙局(NASA)も研究に取り組んでいる。 ◎2月24日(日)放送の「所さんの目がテン!」にテスラが 2002.2.18 毎週日曜日朝7時、日本テレビで放送されている人気科学番組「所さんの目がテン!」にテスラが登場する予定です。 先々週、番組のほうから、2月24日(日)放送予定の電気の歴史でテスラを取り上げたいとの話があり、担当者の方とお会いしました。その時の話では、エジソンとテスラの電流戦争のエピソードを扱う中でテスラを登場させたいということでした。この番組が真面目な科学番組だということはよく知っていましたので、快く資料提供に応じさせてもらいました。 一昔前までは、電気の歴史を扱った一般向け番組にテスラが登場することなど考えられませんでしたから、隔世の感があります。興味のある方は早起きをしてご覧になってください。 日本テレビ http://www.ntv.co.jp/ |