テスラは世界中のアーチストやクリエーターを刺激しつづけており、その名前はあらゆるジャンル、メディアに登場しています。ここではそんなテスラとメディアの関係を思いつくまま、気づいたときに紹介していきたいと思います。 不定期更新ですが、できるかぎり新しい情報を取り入れていきたいと思っています。皆様もどこかでテスラを発見されましたら、ぜひ、情報をお寄せください。 |
日 付 | ◎謎の「ニコラスタワー」は無線送電塔か? 1997.12.16 北海道千歳市の高岡さんからテスラに関する興味深い情報が寄せられました。旭川市内の山頂にそびえる展望塔「ニコラスタワー」がテスラの無線送電塔にそっくりだというのです。名前も「ニコラス……」とは、なんか怪しいぞとのことでした。 ホームページがあるというので早速のぞいてみたら、下から見上げた写真が載っていました。うーん、これは……。確かによく似ている。わたしも知らない間に、この現代日本にテスラの無線送電塔がつくられていたとは……。 ただ、最近の展望タワーにはこの手のデザインが多いようにも思えます。それとニコラスの名はテスラではなく、サンタクロース(セント・ニコラウス)を中心に据えた街づくりから来ているのではないでしょうか。 でも、すべてはカモフラージュで、実は密かに無線送電塔がつくられていたのかもしれません。あまりに外見が似すぎていますから。北海道はオーロラが見られる南限になるそうですから、例の「ハープ計画」(下欄「ハープ計画」記事参照)などとも連動しているかもしれません。 1999年、太陽活動の変化により北海道にオーロラが出現するとき、突然、塔の頂上に稲妻が閃き……などと、いろいろ想像をふくらまさせてもらいました。 興味のある方は、"http://www.santapark.co.jp/index.html"をのぞいて見てください。 高岡さん、楽しい情報をありがとうございました。 また、旭川在住の皆さん、なにか情報があればよろしくお願いします。 ◎なぜ「ステラ」なの? テスラ啓蒙活動、 未だ道遠し。 1997.12.15 某社から最近刊行された電気の歴史の本を書店で見てびっくりした。本文でテスラを取り上げてくれているのはいいが、名前の表記がすべて「テスラー」。おまけに巻末インデックスの表記が「ステラ」になっている。「テスラー」も「ステラ」も、1980年代までに出た科学や電気関係の本ではよく見かけた誤記。中には「テラス」というのもあって笑ってしまったが。 単なる誤植なら仕方がないが、これはやはりテスラがまだ充分に認知されていない証拠である。エジソンを「エソジン」とか、「ジエソン」とか誤植した本は見たことがないのだから。テスラ啓蒙活動未だ道遠し、といったところだろうか。 「ステラとはおれのことかとテスラ言い……」。 ◎オウムが開発した電磁波兵器の恐怖? 1997.9.25 最新号の『SAPIO』誌(10/8号) にテスラが登場するおもしろい記事が出ていた。タイトルは「『電磁兵器』開発はここまで進んでいた」。著者は元UPI東京支局長のグレン・デイビスである。内容はアメリカやロシアで電磁波兵器の開発が極秘裏に進み、電磁波によるマインドコントロールも画策されているといったような話。これにからめてオウム真理教の電磁波兵器開発の話題も載っている。 SDIがらみの話や「ハープ(HAARP)*」に関する話題は超科学マニアにはすでにおなじみだが、オウムとテスラに関してはわたしも知らない事実が紹介されていて、参考になった。オウム科学技術省大臣の故村井秀夫をマッドサイエンチストの親玉と見たてた分析も興味深いが、天才科学者というような書き方は余り賛成できない。拙著「ニコラ・テスラ未来伝説」でも書いたが、村井には科学技術の世界であげた業績はひとつもない。単に既成の科学技術を己の出世欲に利用して、モラルを踏み外しただけである。 憶測の混じった論文をそのまま引用したりしていて、信頼性という点では今ひとつだが、「テスラ、超兵器、陰謀……」といったキーワードに興味のある方は立ち読みでもどうぞ。 *アメリカ空軍がアラスカで実施している電磁波を利用したオーロラ探査計画。表向きは学術研究だが、その真の目的は、電磁波兵器の開発や電磁波によるマインドコントロールだとする説がある。 ◎『テスラ――発明王エジソンを超えた偉才』 1997.8.25 マーガレット・チェニーの伝記『テスラ――発明王エジソンを超えた偉才』(鈴木豊雄訳)が8月25日に工作舎から出版されました。いうまでもなく原著の"Tesla: Man Out of Time"は1981年に出版され、テスラの評価を大きく変える一冊となった記念碑的著作です。テスラの最初の伝記となったジョン・オニールの"Prodigal Genius"はテスラ研究の先鞭をつけた点では評価できますが、いわゆるテスラ伝説を流布させた点では少なからぬ弊害ももたらしました。それを数々の資料に即して、実証的に批判し、われわれに新しいテスラ像を開示してくれたのが本書です。 鈴木豊雄氏はリッキー・ジェイの『世紀末寄芸談』(パピルス)の翻訳でも高く評価された気鋭の翻訳者ですので、翻訳の質に関しては安心できるはずです。テスラに興味のある方は是非一冊お手もとに。 ◎ニコラ・テスラの塔 1997.8.23 中里融司氏のジュブナイル小説〈狂科学ハンターREI・シリーズ〉(電撃文庫)の第2巻は「ニコラ・テスラの塔」だということです。藤沢、横浜の本屋さんでは品切れでしたので、まだ感想は書けませんが、入手出来次第書き込ませてもらいます。 ◎アニメやゲームのテスラをまとめて紹介 1997.8.3 アニメやゲームに登場するテスラをまとめて紹介します。 このあたりは作者の不得手なところなので、誤解もあるかもしれません。情報の提供や訂正などのメールは大歓迎です。 ◎戦闘ゲームに テスラの名前を冠した戦闘ゲーム・マシンができています。「Version 4.0 テスラ バーチャル・リプレィ バトルテック」というゲームセンター専用マシンで、アメリカ製の移植ものとのことです。「バトルテック」というのは強大な戦闘マシンを駆る戦闘ゲームで、そのVer.4の名称がテスラ・システムというようです。反物質砲、プラズナーなどの超兵器が登場するのが、名前の由来になっているのでしょう。設置台数はまだ少ないようですが、日本唯一のVer4テスラ・システムは西荻窪にあるそうです。一部では熱狂的なファンもいるようなので、興味のある方は「Battletech, 強大な戦闘マシンを駆る」へ。 ◎デジタル模型にも 「バーチャルロボット テスラー」というデジタル模型の製作ソフトが発売されます。製作過程でテスト機能により各パーツを動かすことのできるのが特徴だそうです。総部品数256点。7月下旬発売とのことなので、予定通りならもう出回っているはずです。テスラではなくテスラーというのが気になりますが、興味のある方は 「新作CD-ROMデジタル模型テスラーの全貌へ」へ。 ◎アニメの人気キャラにも TVQで毎週金曜日に放映されている人気アニメ「スレイヤーズ」にはアメリア=ウィル=テスラ=セイルーンという名のヒロインが登場します。年齢14、5歳。セイルーン第二王女で、職業は巫女。美形で、かなりの人気キャラだとか。声優は鈴木真仁。ただし名前の中のテスラがわが発明家と関係しているかどうかは不明。これも求む情報です。 ◎幻想水滸伝にも 少し古くなりますが、1995年に発売されたコナミのプレイステーション用人気ゲーム「幻想水滸伝」にもテスラというキャラが登場しています。ただしメイン・キャラではないようです。 ◎マース・パスファインダー 1997.7.9 近頃、マース・パスファインダーの火星探査ほどわくわくさせた科学的事件はありません。送られてきた鮮明な火星表面の画像はまさにNASAの技術の結晶といえるでしょう。我田引水になりますが、今回の成功を支えたのはロケット技術とコンピュータ技術、そして遠隔無線操縦(ラジコン)技術です。特にマースローバー「ソジャーナ」を操作したラジコン技術は経費節減に大きく貢献しました。ツォルコフスキー、ゴダード、フォン・ブラウンといった「ロケットの父」、バベッジやフォン・ノイマンといった「コンピュータの父」と同様、「遠隔無線操縦の父」テスラも大いに賞賛されてしかるべきでしょう。 ◎音楽のテスラ 1997.7.8 テスラと音楽の関係といえば、ロックバンド、テスラが有名ですが、ほかにもテスラから啓示を受けた音楽家はいます。カナダの音楽プロデューサー、ブルーノ・デガツィオは今世紀はじめに活躍したロシア人作曲家ヨセフ・シリンガーの理論をもとに「NT:20世紀を発明した男 NT:Who Invented the 20th Century」を作曲しています。 ◎スミソニアンにテスラの胸像を 1997.7.8 スミソニアン博物館はアメリカを代表する博物館ですが、テスラ関係の展示は不充分で、その扱いも不当に低いものです。この現状を憂えるジョン・W・ワーグナー氏を中心に、スミソニアンにテスラの評価を改めさせる運動が展開されています。詳細はNIKOLA TESLA--ERASED AT THE SMITHSONIANに。 ◎小惑星テスラ 1997.7.7 テスラの名が磁束密度の強さを表す国際単位「テスラ」に使われていることはよく知られていますが、テスラにちなんで命名されたものはほかにもあります。次に紹介するのは小惑星テスラのデータです。 番号……2244 小惑星名……Tesla クラス……A 提案者/推薦者……M. Protitch ◎映画『ダンテズ・ピーク』 1997.7.7 少し古い話になりますが、映画『ダンテズ・ピーク』でテスラの発明が重要な役割を果たしていたことをごぞんじですか。あの映画のクライマックスで、坑道に閉じ込められた主人公たちの位置がELF(極低周波)発振器からの信号でわかるというシーンがあります。NASAが開発したというこの発振器について、映画ではちゃんと説明されていませんでしたが、あの発明者がテスラだということはテスラの伝記をお読みになった方にはわかるでしょう。 |